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リフォームと柄の相性(完成品と柄の方向について)


きものや羽織を他の小物にリフォームしたい、というご依頼は多いです。
こういった形の全く違うものへのリフォームは、完成品がどのように使われるのかを充分に配慮する必要があります


▼ お写真ありがとうございます!  ▼

 ご依頼いただいたOさんより、蝶々を描き足した帯を着用されたときのお写真が届きました!
ご自身で、ケータイカメラで撮影してくださったそうです。ありがとうございます。

凛の手を介したものにかかわらず、「見て欲しい!」という品物やモデルさん(^_^)の写真がおありの方は凛まで送ってくださいネ。 こちらまで!

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下の画像は、メルマガで取り上げさせていただいたOさんから承った羽織にあった図柄の一部です。
もともと羽織になっている時は、左の画像のように梅と壷があしらわれています。が、これを帯にすると、締めたときには右のように、壷が90度回転した形になってしまいます。

こんなとき、「この柄ではリフォームできない」と考えるのではなく、「この柄の持つ“方向感”を、どうすれば拭い去ることができるかな?」という視点を持ってイメージするのです。

 

 

 

このままでは、壷が寝ころんでいるように見えちゃうなぁ‥‥さて、どうしよう。

図柄の方向感を取り去るためには、補正技術のスキルより、むしろ一般的な視覚効果を認識していることが、良い出来上がりに関係すると思います。
補正技術を決めてから方法を考えるのではなく、上の例で言えば、「 どうすればこの柄の持つ方向感がなくなるか」→「どんな技術を使って処理しようか」 この順序です。

たとえば上の柄であれば、壷が1つだけ・一方向にあるから、90度回転したときに「横向き」だと感じてしまうのです(柄から受ける視覚的印象の認識と分析)。
描かれるモチーフが複数で、いろんな方向を向いていれば、柄に動きが出て方向感はなくなります(解決策を考える)。
そして「違った方向を向いたモチーフを描き足す」という手段に決まり、次に「ではどんな技法で?(友禅?刺繍?金加工?)」という順序になります(具体的な加工処理法の決定→実践)。

凛では、ご依頼いただいたリフォームを実際に行うとどうなるか、印象が変わったり、手を加えなければならない(柄や加工を足すなど)部分があるか、それをやるとどうなるか、コストはどのぐらいかかるのか‥‥などなど、初心者の方にもわかりやすくご説明しています。

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