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歴史ある小紋


小紋は室町時代に生まれ、江戸時代に発展したと言われています。武士が家紋を散りばめたことが発祥らしく、現在と違って男性の服装文化から始まったようです。

特徴は、柄の入れ方にあります。「地紙(じがみ)」と呼ばれる油紙の一種に小刀などでくり抜いたり穴を開けたりして型を彫り、それを生地の上に乗せて糊を塗ったあと染めます。糊のついた部分は染料が入らないので型に彫った文様が柄になります。

工房にあった小紋。

濃いグレーの線で描いたように見えますが、この線は全て型に彫られたものです。
色の部分は、線の柄を型で染めたあと、さらに手描きで染めてあります。


小紋のもう一つの特徴は、柄の種類が非常に多いことです。大きな花柄から、細かな点々で表現したものまでいろいろです。



これらは比較的大きな柄の小紋。
右と左では、柄の密度がかなり違いますね。






こちらは柄の小さな小紋(ほぼ原寸)。
型に彫って染めたとは思えないほど細かいです。
こういった細かい柄を直すときは、
慣れた職人でも目が錯覚を起こすことがあります。



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